奥田染工場
インターン体験記

株式会社 奥田染工場
シルクスクリーン工場 中野上町

奥田染工場は手刷りのシルクスクリーン工場です。奥田染工場が葛飾区から八王子 中野上町に移転したのは1932 年。現社長の奥田さんで4 代目になります。工場の 特長は、全国の工場やデザイナーと繋がりがあること、工場独自の様々な技術を持っ ていることです。

布づくりの隠れ家
八王子の町工場の多くがそうであるように、もしかするとそれ以上に、奥田さんの工場は住宅街にひっそりとあります。看板がなくて、ポストに手描きの「奥田染工場」の文字。昼時に訪れるとカレーのにおいがして、職人、デザイナー、社長や美大生、近所の人まで一緒になって、世間話やテキスタイルの話をしながら食卓を囲む。そんな不思議な光景が広がっています。

多様な技術
ネクタイやセーターのプリントからDC ブランドを経て、現社長の奥田さんが「人との繋がり」を引き継いだ現在。シルクスクリーンという言葉ではひとくくりに出来ない、様々な表現を叶えてくれる工場として活躍中です。テカテカ、くしゃくしゃ、透け透けの布。時には、砂や鉄粉を使った布なども。今日も奥田染工場では布を面白がる人たちが、ワクワクする布を生み出しています。

「繋がり」を育てる
先代社長は人の面倒を良く見て、人との繋がりを大切にする人だったと言います。いつもデザイナーに対し、一度工場に見学に来るように求めていました。JUBILEE のデザイナー、シミズダニさんも、最初は先代のご好意で工場を使わせてもらっていたそう。次第に若いクリエイターが集まり、工場で様々な制作をしていくようになります。様々な人が行き交うことで、大量生産ではない自由な発想のものづくりができる環境が育っていきました。

奥田染工場
インターン日記

ここであってる?

初めて工場に着いたときは、『え、ここであってるかな?』と思った。驚いたのは、想像とは違う工場の姿。たくさんの職人さんがいる大きな工場をイメージしていたけど、実際は2、3人の方が迷路のように入り組んだ場所で作業されていた!自分の持つ工場のイメージとは違くて、草が生い茂っていて虫がたくさんいたのも驚きだった。

効率重視

最初の仕事のほとんどは工場の掃除で、その後だんだんと現場のお手伝いもさせていただけるようになった。社員の宇田川さんも一年目は洗い場や掃除のみ で、その合間に師匠の技を見て学んでいたのだそう。掃除中、『効率重視だよ!』とハサミの持ち方から教わったり、作業過程以外にも職人さんたちとのコミュニケーションを通しての学びが多くあった!

シルクスクリーンが
できるまで


  • 1 .
    1色ごとにわけて
    1色ずつ型をつくる

  • 2 .
    染料を型にのせて
    道具でスライド

  • 3 .
    色を重ね合わせて
    出来上がり

人との繋がり

仕事を近くで見ていく中で、ブランド側の意匠をどう実現するか、そのためにどんな方法があるのか、どんなリスクがあるのか、という工場側の提案がとても重要なことに気付いた。工場が持つ繋がりや経験がこのようなコミュニケーションを生み、それが奥田染工のものづくりの多様さに繋がっているのだと感じた!

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