岡村織物
インターン体験記

岡村織物
織物工場 中野上町

岡村織物では親子でものづくりを行なっています。あごひげが特徴的で「仙人」の 愛称で慕われるお父さんの清さん。そして、優しくてシャイなのにときどきひょう きんな息子の秀基さん。お2人とも機械いじりが得意で、工場には様々な国や種類 の織機が集結しています。

創業からのものづくり
創業はちょうど90 年前の、昭和5 年。反物、着物関係の織物から始まり、戦前はネクタイ、戦時中は軍服を、戦後から今までは基本的にネクタイ、ストールをつくる仕事をされています。
しかし、清さんは他とは違うものづくりをしたい性分らしく、金属糸を使用した織物、舞台衣装、産業資材など、特殊素材を用いた生地も開発したことがあるそう。お取引先と共に研究を重ね、時間をかけて熱心にモノづくりに向き合われています。休日にも残糸で組み紐づくりに取り組む姿は、岡村さんがモノづくりそのものに夢中であり、モノをつくることに喜びがある人であることを象徴しています。

岡村織物らしさ
そうして作り出されるモノは枠にとらわれな い活躍をします。国内デザイナーがしのぎを削って新しいファッションを生み出していた 80年代には、デザイナーの奇想天外なリクエストに耳を傾け、面白がり、一緒になって 開発をしました。またある時は金属の織物を頼まれ、作ったものがフェンシング競技で使 用する衣服になりました。
こうして岡村織物で誕生した布の数々は、依頼主の手に渡ると大抵工場から姿を消します。それは2人が完了したものに執着しない性格で、一つが終わるころには次に興味が移っているからかもしれません。勿体ないような気もしますが、こうした精神が岡村織物らしさの基盤にあるのだと思います。

岡村織物
インターン日記

相手を想定したデザイン

岡村さんから「ビジネスシーンで使いやすいネクタイ」という条件をいただき、デザインを考えた。普段学校で勉強している柄作りとは違う視点だったので、完成したデザインは実現が難しい色柄になってしまった。相手を想定した実用的なデザインの経験は、とても勉強になった!

商品を提案!①

ジャガード織りの特徴を活かした昆虫柄のネクタイ
ジャガード織りは、細かい柄の表現や立体感が特徴の技法。八王子織物が得意とするシルク素材の光沢とジャガード織りの特徴を、昆虫の模様に重ねた商品を提案!昆虫の模様の、小さなドットの集まりで作られた大きなドットを抽出してデザインした。ドットの背景の組織を工夫して、奥行きのあるデザインになった!

商品を提案!②

実家のお寺× 岡村織物!ジャガード織りのお守り
インターンを通して、人の繋がりを実感した。このご縁を大切にするために、実家のお寺用のお守りを提案!一番の特徴は、お守りの中に入っている願掛けの紙もジャガード織りで織っているところ!お寺のロゴと、蓮の花をモチーフにデザインした。

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